宇宙人にさらわれた男、木村秋則さん(1)🍎

緑茶




この季節になると、近所のスーパーの店頭の露店売りのコーナーの一角に、赤く色づいた新鮮そうなリンゴたちが並べられて売られるようになる🍎

種類も様々だ。




それは「木村さんのリンゴ」ではないけれど、大きくて赤く色づいていて、とてもおいしそう😍✨ 思わず手が伸びる。






私はリンゴが大好きだ。実家周辺でも、色々な果樹に混じってリンゴ果樹園が点在している。

そして大きくて、おいしい実が育つ。





昔は時々、農家の方が玄関先に、リンゴを売りに来たりもしていた。

私がまだ学生の頃。もう40年ほども昔の話だ。


この季節が巡って来て、スーパーで新物のリンゴが売られ始めると、いつもその農家のおばさんのことを思い出してしまう。

それが、あまりにおいしいリンゴだったから。








リンゴを無農薬で栽培することは、かつてそれに挑戦した人の間では、絶対に不可能と言われたという。



「農薬を一切使わないリンゴを作る」




しかし、そのことをふまえてその挑戦を、ある時一人の青森のリンゴ農家の方が始めた。それが木村秋則さんだ。さかのぼって、1970年代の終わり頃のことだという。





その間のことを、石川拓治さんという方が丁寧に取材し、ドキュメンタリーとして一冊の本にまとめられている。タイトルは『奇跡のリンゴ』。



ご存知の方も多くいらっしゃると思うが、以前大ヒットして私も毎週楽しみにしていたNHKの番組「プロフェッショナル・仕事の流儀」の中で、木村さんは取り上げられた。残念ながらその回を私は見ていないのだが、無農薬でのリンゴの栽培の成功の後、しばらくの年月を経て、その番組の放送がいちばん大きな転機となり、速やかに日本全土に、木村さんの名やその功績が知られることとなる。






木村さんが、無農薬でのリンゴ栽培に挑戦するきっかけとなった大きな理由の一つには、一緒にリンゴの果樹を作っていた奥様が、リンゴの実の成長に合わせて年に何回か散布する農薬が原因で体調を悪くし、ひどい時には一週間も健康を損ねて寝込んでしまうことがあったからだという。




(害)虫の駆除や、様々な樹の病気に対して使われる農薬が、それ程に人体に悪影響を及ぼすということに、木村さん自身疑問を感じていたということもあったらしい。




最初の数年間で、無農薬栽培によるリンゴ作りの、脳裏に浮かんだアイデアは全て試してしまったのだという。


他にも何かのアイデア…ひらめきを得るためにと、少しの時間を作っては、木村さんは好きな海岸の場所に通い続けて瞑想をしたという。地域信仰の一代様のお寺に千日間、歩いて毎日通って、手を合わせていたという。(おそらく片道何kmという道であったのではないでしょうか。木村さんはその頃リンゴ畑にも、片道数kmという距離を徒歩で通っていたそうでしたから。片道8km……と読んだような記憶がありますが…)



しかし無農薬への足がかりとなる、重要な進展のないまま月日だけが過ぎて行った。いっとき良い変化があったように見えてもそれはつかの間で、その後別な何かの要因が発生し、また元に戻ってやり直し、ということの繰り返しだったそうだ。



そうした試行錯誤の中でさらなる月日が過ぎて行き、そうして6年目、もはや無農薬栽培への万策尽きたと思われた時…。



木村さんはそれまでにすでに全財産を投げ打ち、また、(お金に換えることのできた)持ち物の車や家財は全て売り払ってしまっていた。更に複数の借金があった。税金の支払いが出来ずに、当のリンゴの木にまで、役所の差し押さえの紙が貼られることもあったという。そして様々な理由から、地域の周囲の人たちからはもはや村八分の状態だったという。


自分の目指したことのために、家族を筆舌に尽くし難い苦労に巻き込んでしまった。それまで黙って、何年も一緒に自分の夢に付き合ってくれた家族への申し訳なさから、ついに木村さんは山に死にに行こうとする。






だが。



登って行った先にはあるものがあったのだ。



そしてそれにより、木村さんは天啓に打たれひらめきを得てしまう。





そしてそのひらめきが無農薬リンゴ栽培の転機、また新たな大きな希望となったのだ。木村さんはまたしても、いやそれまで以上に寝食も忘れて、再びリンゴの木に向き合うのであった。






そして無農薬栽培を目指してから9年目にして、初めてリンゴ畑の木々一面に、白く美しい花が咲いた。




その光景を見た時の、木村さんと奥様の気持ちはいかばかりだったろう?




しかし、その花の最初のリンゴが実った時、それはまだ、ピンポン玉くらいの大きさだったという。



そしてそこから更に数年間、木村さんは生活を立てるための現金収入を得るため、たくさんの努力をしながら、

それを一般のリンゴと遜色のないレベルの大きさに育てあげるという試行錯誤をした。販路の獲得という課題もあった。







そのリンゴを味わった人は、それまでのどんなリンゴとも違っていた……


と、言うのだそうだ。



どんな風に違うのか。この部分は、木村さんの物語を綴った『奇跡のリンゴ』の著者である石川拓治さんの言葉を、本でぜひ皆さまにも読み味わって頂きたいと思うのです。









木村さんのリンゴ。


想像するしかないけれど、食べてみた時、私は一体どんなふうに感じるんだろう?

 いつか、と期待しているその日を心待ちにしているが・・・。













🍎✩.*˚






次回は、別の本で読んだ、木村さんが出会ったという何とも不思議なお話です。👽